スポーツ立県調査特別委員会(令和3年10月25日質問・答弁)

【問】今年度は、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置、福岡コロナ警報など、ほとんどの期間で県民に対する外出自粛を要請することとなり、運動不足などによる健康悪化も懸念される中で、その中でも健康維持のための運動は不要不急ではないと思うが、県としては運動づくりにどのように取り組んでおられるか。

 

【答】コロナ禍であっても、生活習慣病予防の観点から、運動に取り組んでいただくことは大変重要なことである。県民の方を集めてのイベント開催を中止せざるを得ない状況もあったが、個人でできるウォーキングや自宅でできる運動を中心に事業を展開している。

 

具体的には、楽しんで健康づくりに取り組んでいただくために県が配信している「ふくおか健康ポイントアプリ」を活用し、少しでも多く歩いていただく取組や9月1日から10月10日まで、第1回市町村対抗ウォーキングを開催し併せて、9月に新規登録キャンペーンを実施。現在、アプリの継続利用者向けのキャンペーンとして、4月から12月までに5千ポイント以上獲得した方を対象に、抽選で県産品などが当たる「ふくおか健康ポイントアプリ感謝祭」を開催中。

 

また、保健医療関係団体が連携して、毎年開催している「健康21世紀福岡県大会」は、昨年度は注視したが、今年度は10月3日にオンラインイベント開催し、ライブイベントとしてヨガ体験や健康体操を配信したほか、多くの関係団体がコロナの中で役立つ健康アップのコンテンツを掲載している。

 

今後は、スロージョギング普及員向けのフォローアップ研修会やオンラインセミナーの開催、健康アプリで職場対抗ウォーキングラリー等も計画している。

 

【問】健康ポイントアプリへの関心を高めながら健康増進に色々と取り組んで下さっているのは存じ上げております。その中で、もっと県民運動として運動習慣の定着に取り組んでいくのであればカジュアルダウンした通勤キャンペーンなど、日常生活の中で自然と運動を促すような取り組みを、県が協力に打ち出すことも必要と思うが、いかがか。

 

【答】運動の時間をなかなか取れない方も多く、日常生活の中に無理なく運動を取り入れるというのは大事な視点だと思う。委員ご指摘のような事例も含め、どのように運動習慣の定着に取り組んで行くか、今後、検討する。

 

本県では、北九州市に置いて、昨日まで世界体操競技選手権が行われ、明後日27日からは、世界新体操選手権が開催されることになっており、大変な盛り上がりを見せているところ。

また、来年5月には福岡市で世界水泳選手権も開催される予定であり、本県では世界大会が目白押し。

 

(問1)このようなスポーツの世界大会や祭典の機会を捉えながら、国内外の観光誘客につなげる必要があると考えるが、どのようにお考えか。

(答1)

・ご指摘のとおり、スポーツの世界大会や祭典は、大会に来られる方々に県内の魅力を伝え、周遊いただく大切な大会となります。

・これまでも、2019年ラグビーW杯においては、議会の皆様とともに事前にフランスで本県の観光情報を含む魅力発信などを行ってきたところ。また、大会期間中も、博多駅に設置されたファンゾーンにおいて、観光PRブースを設置し、プロモーションを行った。

・今回、北九州市で開催されている体操、新体操の世界選手権においても、会場にPR
ブースを設置し、観光情報や伝統工芸品の魅力を発信。

・今後も、全世界から注目を集めるスポーツイベントの機会を捉え、本県の魅力を発信し、国内外からの誘客につなげていく。

 

また、県民の皆様のご理解とご協力のおかげで、コロナは激減し、緊急事態宣言が9月30日、福岡コロナ警報も10月14日を持って解除されたところであり、これから人が動き、観光も動き出す。ウィズコロナ、ポストコロナにおいては、今までの旅のスタイルが大きく変わり、密を避け、自然豊かな地方部を観光するスタイルや、アウトドアで体を動かすアクティビティなどの需要が高まると考えられる。

 

(問2)県では、このような機会を捉えて、スポーツと連動した観光振興の取組を推進する必要があると考える。既に県ではサイクルツーリズムを推進して下さっていますが、具体的な取組について尋ねる。

 

(答2)

・県では、平成30年5月に国や市町村、関係団体で構成する「福岡県サイクルツーリズム推進協議会」を設立。サイクリングを本県観光資源の一つと位置付け、サイクルツーリズムを推進

・広域サイクリングルートとして、嘉麻市を含む「筑豊周遊ルート」をはじめ、県内に10ルートを設定し、マップを作成してPR

・併せて、サイクリストが気軽に休憩でき、工具貸出サービスが受けられるサイクルステーションなどの受入環境整備を進めてきたところ。

・また、九州・山口各県とも連携し、九州一周ルートなど九州広域推奨ルートを設定する取組を進んめており、2023年の国際レース「ツール・ド・九州」に合わせ、サイクリング周遊型旅行商品を造成する「ディスカバー九州」を実施することとしている。

 

サイクリングは、子どもから大人まで、幅広い人が楽しめる身近なスポーツの一つであり、観光の面から見ても、地域の魅力に触れることができるアクティビティである。先ほど答弁されていた、2023年の国際レース「ツール・ド・九州」の可能性を最大限に活かす取り組みをして頂くと有難い。

ウィズコロナ、ポストコロナの観点からも、サイクルツーリズムは密を避けて観光を楽しむことに適した旅行のスタイルであることから、今後一層推進していくことが望まれる。

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