全国初:薬剤師会、医薬品卸団体と連携した運用により、災害発生時の避難者等に対する迅速・的確な医薬品供給体制を整備~
災害によりライフラインが寸断され、薬局の調剤機能が停止した被災地では、持病等を治療中の避難者に対する医薬品供給体制の確保が必要です。
この問題を解決するため、公益社団法人福岡県薬剤師会が、県の補助を受け、経費:15,130千円(うち県補助金 7,507千円)、薬局機能を搭載した機動力のある災害対応医薬品供給車両(モバイルファーマシー)を導入しました。
福岡県医薬品卸業協会の会員の営業所にモバイルファーマシーを保管し、災害時に、県の要請により医薬品を搭載して、県薬剤師会の薬剤師が乗務の上、被災地へ出動し、避難所等で調剤を行います。
行政、薬剤師会、医薬品卸団体の三者連携によるモバイルファーマシーの運用は、全国初となります。
運用開始日 :令和3年1月14日
保管場所:株式会社アトルALC
ベース車両
・トヨタカムロード4WD/4AT
(3,000ccターボディーゼル、定員3名)
・全長5200mm×幅220mm×高さ2990mm
・車両の主な特徴
・ポータブル発電機、ソーラーパネル、外部電源接続の3種類で電力を確保。
・デジタル簡易無線機やアンテナを装備し、無線基地として通信手段を確保。
・BSや地デジのアンテナを設置し、映像情報を確保。
・水回り(給水・排水タンク、シンク、蛇口)、錠剤棚(約150品目収納)、電子天秤、分包機、冷蔵庫等の調剤関連設備を設置。
・運用スキーム
災害時に医薬品を速やかに搭載できるよう、医薬品卸業協会会員営業所(株式会社アトル福岡ALC)にモバイルファーマシーを保管する。
・災害発生時に、県からの要請により、医薬品卸業協会はモバイルファーマシーに医薬品を搭載し、県薬剤師会は、初動チーム(薬剤師)がモバイルファーマシーに乗務して被災地へ出動し、疾病治療中の避難者に対する調剤や服薬指導等を行う。
※参考
・モバイルファーマシーの運用に関して、県、県薬剤師会(所有者)及び医薬品卸業協会(保管場所)の三者で協定を締結している(令和3年1月14日)。
・モバイルファーマシーの導入は、全国で20台目となる。
・県内では、2台目の導入。